一切の生きとし生けるものは、
幸福であれ、安穏であれ、安楽であれ。
いかなる生物生類であっても、
怯えているものでも
強剛なものでも、
悉く、
長いものでも、
大きなものでも、
中くらいのものでも、
短いものでも、
微細なものでも、
粗大なものでも、
目に見えるものでも、
見えないものでも、
遠くに住むものでも、
近くに住むものでも、
すでに生まれたものでも、これから生まれようと欲するものでも、
一切の生きとし生けるものは、
幸せであれ。
お釈迦さまの言葉
『スッタニパータ』
お釈迦さまは「縁起」という、今日で言うなれば「関係性」によって世界を観察し、一見固定的に見える物事や、固定的な観念や偏見にとらわれない自在な精神を獲得なさいました。そのため、今から二千五百年以上前の当時としては、驚くべき「平等の視点」にお立ちになっています。
上のお釈迦さまの祈りの言葉は、「幸いであれ」と願われているのが、人間だけでないばかりか、全てのいきとしいけるものが、距離も時間も越えて「幸いであれ」と祈られているのです。
もちろん、このお釈迦さの祈りの中に、私たちもあります。
「幸いであれ」とお釈迦さまに祈られた私たち。
いのちを大切に暮らしていきましょう。