3月6日 蟄虫啓戸 うす曇り 穏やか
私は、小学校の読み聞かせをしています。
毎週月曜日、「今日はどんな本を読もうかな」と、子供たちの顔を思い浮かべながら、本を選ぶ楽しみがあります。
もっとも、私の場合、子供たちは私の職業を知っているせいか(村のお寺の和尚なので)、決まった傾向の本を期待しています。
それは「地獄」に関するもの(笑)
名著『じごくのそうべい』をはじめ、最近は紙芝居の『小僧さんの地獄めぐり』など。お寺の地獄図を持っていったこともあります。
「こんなのでもいいですか?」と学校の先生に尋ねました。
「ぜひぜひおねがいします」とのこと。
子供たちはじごくが大好き(笑)
ある時は、違う本を持っていったところ「え~地獄の話じゃないの~つまんな~い」「地獄がいい!」「ぼくも~」「地獄っ地獄っ」「じーごーくー」と地獄コール。
娑婆からの地獄コールに、閻魔大王も苦笑いのことと拝察します。合掌。
それならば、と期待に応えて、大いに気合を入れて「小僧さんの地獄めぐり」を読んだところ、げんなりしてしまう子もありました(汗)。
この紙芝居、絵が素晴らしいので、想像力や感受性が豊かな子には、インパクトが強すぎるかも。どうか悪い夢を見ませんように。
この紙芝居、ひろく現代っ子(老若男女)の皆様に、強くお勧めします。
おじいさん、おばあさんは、お孫さんにプレゼントしましょう。
さし上げるだけではだめですよ。
必ず、気合を入れて、読みましょう。
読みながら、きっと思うはず。
閻魔さまが、ずっと見てたのかな。。。と。
わたしは、だいじょうぶだろうか。。。と。
お釈迦さまは仰います。
悪いことをせず、善く生きて、こころを清らかにしよう。これが仏の教えである。
閻魔さまが、ジロリとご覧になっています。
(住職記)